3月の国際女性月間に開始した、Facebookのさまざまな部署で活躍している女性たちを紹介するシリーズ。その第5弾はフェイスブック ジャパンでInstagramの広報を務めるRyoko(市村怜子)さん です。一問一答形式でお送りします。
ご自身のこととFacebookでの現在の職務のことを少しお聞かせください。
Instagramのコミュニケーションマネージャーとして、主に日本における広報活動の全般を担当しています。例えば、Instagramストーリーズで使えるようになった新しい機能や、Instagramで話題になっている最新のトレンドをメディアに紹介し、TVや新聞、雑誌、オンライン媒体などに取り上げてもらうというような一般の利用者(コンシューマー)向けのPRから、マーケティング活動にInstagramを利用されている企業に向けたBtoBのPRまでを幅広く行っています。BtoBのPRでは、Instagramをビジネスでどのように活用できるかという情報発信や、ショッピング機能のような最新ツールの紹介をしています。メディア対応だけでなく、日本・海外を問わず社内の各部署とミーティングをして、どのようにInstagramというブランドや製品をPRしていくのが最も効果的なのかといった戦略を練ったり、部署間の調整をしたりすることも重要な業務です。また、場合によっては、新機能のカメラエフェクトをデザインしてもらうなど、著名人と企画をご一緒することもあるので、担当部署も交えながら、芸能事務所やスポーツの競技団体の方々とやり取りすることもあります。
フェイスブックに入社する前は日本で大学を卒業後、ニューヨークに留学してファッションマーケティングを学びました。帰国してからはファッションを専門とするPR代理店に勤めていました。
ご自身の業務で一番楽しいことは何ですか。毎朝ワクワクしていることは何かありますか。
業務で楽しいことはたくさんあるので、ひとつに絞るのが難しいのですが、大きく3つあります。
ひとつめは、Instagramという自分が大好きなブランド・製品に関わっていること。入社以前も、朝起きたらまずInstagramのアプリを開くくらいのヘビーユーザーでしたし、それは入社して3年以上がたつ現在でも変わりません。利用者の方々に実際にお会いして、どのようにInstagramを使っていらっしゃるのかお話を伺う機会が時々あるのですが、「趣味の世界を発信していたら仕事になった」「Instagramで知り合った人たちとやり取りするのが毎日の支えになっている」「家族や友達をより身近に感じるようになった」などの声を聞くと、改めてInstagramというブランドに関わっていることの素晴らしさを感じます。
ふたつめは、一緒に働いている人たちです。国籍や部署、バックグラウンドも違う人たちばかりですが、本当に情熱を持って仕事に取り組んでいて、才能ある人たちが多く、常に刺激をもらっています。そして最後は、社員一人ひとりに大きな裁量が与えられていることです。海外にいる上司は意見を求めればいつでもアドバイスをくれますが、日本でどんな広報活動をすべきかなど、戦略を考えるところから実行するところまで、基本的には個人の裁量に任せられています。責任が大きいともいえますが、やりがいがありますし、自分自身の成長を感じることもできます。
入社以来、どんなことでインパクト(結果・業績)を出していますか。
この数年間だけで考えてもInstagramは目まぐるしく進化していて、本当にいろいろな変化がありました。例えば、入社時にはアプリのアイコンも古いものでしたし、今では多くの方々が当たり前に利用されているInstagramストーリーズもなければ、ショッピング機能やレストランを予約する機能もありませんでした。
また、Instagramにとって日本は重要市場のひとつでもあるため、この数年で共同創業者やCOOなど、本社から多くのリーダー陣が来日しました。3月にはInstagramの現グローバル責任者が初来日したのですが、来年は東京でオリンピック・パラリンピックが開催されることもあり、スポーツをテーマにしたイベントを開催しました。スポーツに関するコンテンツはInstagramでも人気がありますが、数多くのアスリートやチームがInstagramを活用していることや、幅広い競技に関するコンテンツを楽しめることについては、まだ認知度が低いのが現状です。そのような課題がありつつも、「Instagramが東京オリンピックの成功に貢献できる」というメッセージを発信し、TVやオンライン媒体などさまざまなメディアで取り上げてもらうことができました。
ご自身のチームについて「これはあまり知られていないだろう」と思うことがあれば教えてください。
ありがたいことに本当に多くの方々にInstagramを使っていただいていますが、利用者数と比較して考えるとFacebookもInstagramも社員の人数はさほど多くありません。特にUS本社以外のオフィスについては、年々人数が増えているとはいえ、まだまだチームも小さく、社外の方から驚かれるくらいです。それもあって個々の裁量が大きく、やりがいがあります。時には自分の本来の仕事以外も買って出たりするほどの「何でも自分でやる!」くらいの気概が必要なこともあります。
Facebookは従業員が自分の長所を生かすことを力強く奨励していますが、この姿勢はご自身やご自身のチームにどんな影響を与えていますか。
自分の長所を生かすという考え方は、マネージャーが部下に対して評価したりアドバイスしたりする際に取り入れているだけなく、弊社で働いている人たち全員が大切にしている考え方だと思います。部署横断のプロジェクトにかかわることが多いのですが、それぞれが自分の強みを生かしながら、お互いの良さを生かして補い合うことができるチームは、働きやすいだけではなく、結果もついてくることが多いように思います。
Facebookで働きたいと思っている方にアドバイスするとしたら、どんなことを伝えたいですか。
Instagramはもちろん、FacebookやMessengerなど弊社の製品が好きで、ブランドに対して熱意を持っている方とぜひ一緒に働きたいです。営業やマーケティング、製品開発など部署や役職にかかわらず、利用者の方々の視点を忘れずにいることが非常に大切だと思うからです。また、どの部署でも物事の進むスピードが非常に早いのも弊社の特徴だと思います。成果が出るのも早いのでやりがいがありますが、毎日のように何か新しいことが起きたり、数週間前には想像もしていなかったような変化があったりもします。変化が多い環境にストレスを感じてしまうよりも、むしろ楽しめるくらいの気持ちを持っている方が向いているかもしれません。
Facebookに入社する前はファッション業界やPR業界にいらしたとのことですが、前職で培ってきたスキルはFacebookの仕事にどのように生かされていると思いますか。
前職ではファストファッションからラグジュアリーまでさまざまなアパレルブランドや、美容ブランドのPRなどを担当していました。性格の異なるプロジェクトを同時進行させた経験や、短期間で新しいブランドの仕事に適応し、結果を求められる環境で仕事をしていた経験が今の仕事に生かされていると思います。